台湾は漢字の国だ。同じ海外旅行でも空港について案内板に横文字でなく漢字の表記があるとホッとする。同じ感じても、中国の漢字は簡体漢字」という。本来の漢字を相当簡略にしてあり、我々には象形文字から感じる意味も取れないようだ。
中国語の電子辞書を買う場合など、日中辞書と表記してあるので購入すると「簡体漢字」のものが圧倒的に多く、台湾で使われている繁体漢字が表記されずに、間違えた購入となり、大失敗となる。
45年ほど前までは、中国では文盲率も高く、そうした人たちにも文字が理解できるようにと、文化大革命のころ、「繁体漢字」を「簡体漢字」に作り替えて現在に至っている。
日本で使われている漢字も、戦前までは「繁体漢字」が多かったが、旧漢字(旧字体)を現代使っている漢字に変化している。
その本来の漢字を、世界遺産に登録する動きがある。
簡体漢字を使っている中国も、これには反対していないらしく、最近のニュースでは次のように報じていた。
2009年3月3日、昨年末に「三通」(中国と台湾の「通商」、「通航」、「通郵」を示す言葉)解禁を果たして交流が進む中国・台湾間で、それぞれが採用している異なる漢字字体の統一を求める声が強まっていると伝えられた。中国人民政治協商会議の潘慶林(パン・チンリン)委員が方案を提出した。南方日報の報道。
現在、中国本土と台湾では漢字の字体が異なる。台湾で使用しているのは「繁体字(台湾では正体字と呼称)」と呼ばれる伝統的な字体。日本の旧字体に相当すると考えるとわかりやすい。反して、中国本土で使用しているのは「簡体字」と呼ばれる簡略字である。これは非識字率を減らす目的で、草書体などをもとにしながら漢字の大胆な簡略化を図ったもので、64年に完成した。
中国においても簡略化した漢字を本来の「繁体漢字」に見直す動きがあるらしいが、その理由は、① 現在の簡体字はあまりにも簡略化が過ぎ、漢字本来の芸術性や表意文字としての成り立ちを破壊している ② かつて繁体字は「複雑で覚えにくく、書くのが面倒」とされたが、キーボードで文字を打つ時代となり、その憂慮は解消された ③ 中台融和の促進などとされている。
私の仕事には、日本語の本を中国語に翻訳して本として、その真理を啓蒙することがあるが、中国でも本来の繁体漢字を常用する方向になると、我々の運動が大いに広がる可能性が高くな事も予想され、ありがたいことだ。
韓国でも、戦後、歴史的なハングル文字を使うようになったが、日本や中国、台湾との交流の必要性からも漢字の見直しが進んでいて、学校でも漢字を教えるようになってきたそうだ。そして韓国もまた漢字を世界遺産に登録しようという動きがあるらしい。